イブトロジーについて
製品の特性
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1
本剤は、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能又は効果とする治療薬です。
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2
本剤は、ROS1等に対するTKIであり、ROS1融合タンパク等のリン酸化を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられています1)。なお、各標的キナーゼに対する阻害活性の検討では、in vitroにおいて、TRKBと比較して、本剤はROS1に対して約11~20倍*1の選択性を示しました2)。
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3
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1.
本剤は、in vitroにおいて、野生型又は変異型(G2032R、L2026M、L1951R等)のROS1融合遺伝子を発現した細胞に対する増殖抑制作用を示しました3)。
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2.
本剤は、CD74-ROS1融合遺伝子を有するヒトNSCLC患者由来CTG-0848細胞の腫瘍組織片を皮下移植したマウスに対して、抗腫瘍効果を示しました4)。
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4
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1.
国際共同第Ⅱ相試験(AB-106-G208試験/TRUST-Ⅱ)*2において、イブトロジーを600mg1日1回(QD)の用量で経口投与したときの確定された客観的奏効率(cORR)は、ROS1 TKI未治療群(コホート1)及びROS1 TKI既治療群(コホート2)でそれぞれ85.2%(両側95%CI:72.88, 93.38)及び61.7%(両側95%CI:46.38, 75.49)でした5)。[主要評価項目]
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2.
国際共同第Ⅱ相試験(AB-106-G208試験/TRUST-Ⅱ)*2において、イブトロジーを600mgQDの用量で経口投与したときの頭蓋内客観的奏効率(IC-ORR)は、ROS1 TKI未治療群(コホート1)及びROS1 TKI既治療群(コホート2)でそれぞれ6/9例*3及び9/16例(56.3%、両側95%CI:29.88, 80.25)でした5)。[副次評価項目、サブグループ解析]
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3.
国際共同第Ⅱ相試験(AB-106-G208試験/TRUST-Ⅱ)*2において、600mg群の159例のうち156例(98.1%)に副作用が認められました。主な副作用(全Grade*4で20%以上)は、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加104例(65.4%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加101例(63.5%)、下痢82例(51.6%)、悪心77例(48.4%)、嘔吐48例(30.2%)でした5)。
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5
重大な副作用として、肝不全、肝機能障害、間質性肺疾患、QT間隔延長があらわれることがあります。主な副作用(10%以上)として、下痢、悪心、嘔吐、便秘、腹痛、食欲減退、高コレステロール血症、高尿酸血症、高トリグリセリド血症、末梢性ニューロパチー、味覚異常、めまい、発疹、貧血、好中球数減少、白血球数減少、血中クレアチニン増加、蛋白尿、AST増加、ALT増加、血中ビリルビン増加、γ-GTP上昇、疲労、血中CPK増加が報告されています*5。
安全性情報につきましては、電子添文の副作用の項及び臨床成績の項をご参照ください。
特性4の臨床成績(国際共同第Ⅱ相試験)には承認外の効能又は効果、用法及び用量の症例が含まれます。
*1:
ROS1及びTRKBに対するタレトレクチニブのIC50値は、ATP濃度をATPに対する各標的キナーゼのKm値付近に設定したとき0.207及び2.276nmol/L、ATP濃度を10μmol/Lに設定したとき0.0732及び1.47nmol/Lであった
*2:
ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC及びその他の固形腫瘍患者を対象とした単群、非盲検試験
*3:
症例数が10例未満のため、%表記をせず例数のみ示した
*4:
GradeはNCI-CTCAE ver.5.0に準じた
*5:
副作用の発現頻度は、国際共同第Ⅱ相試験(AB-106-G208試験/TRUST-Ⅱ)コホート1~5における本剤600mg 1日1回投与群の患者(159例)及び海外第Ⅱ相試験(AB-106-C203試験/TRUST-Ⅰ)における本剤600mg 1日1回投与群の患者(170例)を集計対象とした
1)
承認時評価資料:薬理試験
2)
承認時評価資料:ROS1及びTRK キナーゼに対するタレトレクチニブの阻害活性(in vitro)
3)
承認時評価資料:CD74-ROS1及び変異型CD74-ROS1導入細胞に対するタレトレクチニブの増殖抑制作用(in vitro)
4)
承認時評価資料:CTG-0848細胞の異種移植モデルにおけるタレトレクチニブの抗腫瘍効果(マウス)
5)
承認時評価資料:国際共同第Ⅱ相試験(AB-106-G208試験/TRUST-Ⅱ)
2025年11月更新