どんな薬?
ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんについて
非小細胞肺がん
肺は、空気中の酸素を血液中に取り込み、二酸化炭素を体の外に排出するはたらきを持つ臓器です。この肺にある一部の細胞が何らかの原因でがん化し、「肺がん」になることがあります。肺がんには、大きく分けると「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」の2種類があります。すべての肺がん患者さんのうち約85%は、「非小細胞肺がん」に分類されます。
ROS1融合遺伝子が原因となっている肺がん患者さんは、非小細胞肺がんの患者さん100人のうち1~2人程度だといわれています。
肺がんの種類


ROS1融合遺伝子とがんとのかかわり
遺伝子とは、タンパク質を作るための設計図のようなものです。ROS1遺伝子から作られたROS1タンパクは、おもに細胞を増やすはたらきを持っています。
まれに、ROS1遺伝子がほかの遺伝子とくっついて、「ROS1融合遺伝子」と呼ばれる特殊な遺伝子に変化することがあります。
このROS1融合遺伝子によってROS1融合タンパクが作られることにより、がん細胞が増殖しつづけると考えられています。
ROS1融合遺伝子が細胞を異常増殖させがん化・増殖させるしくみ

